2.4. 大規模シミュレーション世界における可視化
キーワード
有限要素法、大規模解析、可視化、ウォークスルー
研究内容
近年、数値シミュレーションの扱う分野は多岐にわたっている。 また扱う分野の拡大に加え、地球シミュレータなど高速計算機の発達に伴い、 複雑かつ大規模な構造物の地震応答解析など時系列を伴った解析も可能となってきている。 例としては、本研究室で開発された並列有限要素法による解析ソフトADVENTURE1)による 構造物の解析があげられる。
これらの解析技術の向上に伴い解析に必要なプリ・ポストの 処理に関してもより大きな発展が必要となってきた。特にポスト処理である可視化では、 限られた表示空間の中に時空間の膨大なデータを扱うことは非常に大きな課題である。 そのため、ユーザのフォーカスしたい領域に関しての詳細な結果を表示することが求められている。 さらに周囲の環境との相互作用を見るためには、対象物全体を見る必要もある。したがって、 ユーザの視点移動に合わせ大域的な表示と局所的な表示が同時にできるインタラクティブ性を 持った可視化が重要である。
図1: 本研究の可視化システムの目標
モデリングから可視化までの手順は以下のとおりに行う
- モデリング&テクスチャデータ作成
- メッシュ作成
- 境界条件
- ADVENTUREによる構造解析
- 表面データ抽出
- 各ポリゴンごとのテクスチャ座標計算
- ウォークスルーによる可視化
図2: ウォークスルー例