6.2. ニューラルネットワークを用いた感性情報処理
これまでの長い間、人工物の設計目標は、多くの場合に性能と安全性、 経済性をバランスをはかりながら追及することであった。 しかし、翻って人間の視点で人工物に対すると、私たちは必ずしも こうした工学的に定量化可能な尺度のみで人工物を選ぶわけではない。 むしろ、日常生活の中では、ほとんど同じ様な属性・性能を有する多様な人工物の中から、 使い易さ、色合い、形、感触などの我々自身の感性的な尺度に照らし合わせて購入を決意する。
本研究室では、n-DESIGNと名づけた、Windows環境で稼動する階層型ニューラルネットワークに 基づく非線形多変量解析および多目的満足化設計ソフトを研究開発中であり、 これまでに、車の慣性設計等の応用事例に適用してきている。
図1:ネットワークパラメータ 設定画面 | 図2:デザインウィンドウ(満足設計解存在領域)表示例 |
図3:ネットワーク表示例 |
発表著書
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”感性と設計”
培風館、1999
(矢川、吉村、松田)