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: 既知変数 : 異方性の線膨張係数テンソル : 3次元ビーム   目次

3次元シェル

ここでは、 3次元シェル問題を仮定する。

局所材料座標系は、 x, y軸方向(面内方向)についての2次元座標系である。 すなわち、 z方向は局所サーフェス座標系のz方向(厚み方向)に一致する。

局所材料座標系における 線膨張係数テンソル $ [ \alpha^{lm} ] $ は、 2次元テンソルであり、


$\displaystyle \alpha^{lm}_{xx}$ $\textstyle =$ $\displaystyle \alpha^{lm}_x$  
$\displaystyle \alpha^{lm}_{yy}$ $\textstyle =$ $\displaystyle \alpha^{lm}_y$ (9.4)

ここで、 $\alpha^{lm}_x$$\alpha^{lm}_y$ は それぞれ局所材料座標系におけるx, y方向の熱膨張係数であり、 材料定数である。

これは局所材料座標系による定義なので、 これをまず局所サーフェス座標系に変換し、 次に、全体座標系に変換する。

まず、 局所材料座標系の2次元テンソル $ [ \alpha^{lm} ] $ を、 局所サーフェス座標系のもの $ [ \alpha^{ls} ] $ に変換する。 これは、面内x, y成分についての2次元座標系の座標変換であり、 その後で、これを3次元に拡張する。z方向成分は0とする。

次に、 局所サーフェス座標系におけるもの $ [ \alpha^{ls} ] $ を 全体座標系における線膨張係数テンソル $ [ \alpha ] $ に変換する。 このとき必要な座標変換テンソルは、 局所サーフェス座標系の3つの基底ベクトル、 $ {}^{t} \{ V^x \} $ $ {}^{t} \{ V^y \} $ $ {}^{t} \{ V^z \} $ より計算される。





Hiroshi KAWAI 平成15年4月19日