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: 実装 : 2階のテンソル(テンソル) : 実装   目次

テンソルの固有値 $\lambda _i$ と固有ベクトル $ \{ \phi \} _i$

もし、 $ [ X ] $ が対称テンソルである場合、 固有値 eigenvalue、固有ベクトル eigenvector を求める 以下の処理を算術演算として実装できる。

テンソル $ [ X ] $ の固有値 $\lambda$ は、 以下の特性方程式(2次方程式)の解である。


$\displaystyle \mathrm{det} \; ( [ X ] - \lambda [I] )$ $\textstyle =$ $\displaystyle ( \lambda ) ^ { 2 } - I_{ [ X ] } \lambda + II_{ [ X ] }$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle ( \lambda ) ^ { 2 } - \mathrm{tr} \; [ X ] \lambda + \mathrm{det} \; [ X ]$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle 0$ (1.100)

もし、 $ [ X ] $ が対称テンソルの場合、 固有値 $\lambda _i$ と固有ベクトル $ \{ \phi \} _i$ は実数となる。 さらに、 もし、 $\lambda_i \ne \lambda_j$ の場合には、 $ \{ \phi \} _i \cdot \{ \phi \} _j = 0$ (固有ベクトルの直交性)。

もし、 重根でない場合には、 固有値は $\lambda_0$$\lambda_1$ と2つ存在する。 それぞれに対応する固有ベクトル$ \{ \phi \} _i$が存在する。

もし、 固有値が異なる場合には、 $ \{ \phi \} _i$ を単位ベクトルに規格化したものは正規直交基底ベクトルをなす。 これを主軸(主方向) $ \{ \tilde{e} \} _i$ とよび、 $\lambda _i$ を主値と呼ぶ。

もし、重根の場合は、 互いに直交する任意のベクトルを選べばよい。





Hiroshi KAWAI 平成15年4月19日