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: 稜線上の法線方向成分指定の積分 : 二次元シンプレックス要素 : 領域積分   目次

稜線上の積分

要素 $Ie$ 境界稜線 $Iedge$ において、 関数 $ {}^{t} f$ を、 長さ当たりの量を表すものとする。


$\displaystyle {}^{t} f = f ( \! ( L0, L1, L2 ) \! )$     (1.27)

その稜線上での境界積分は、以下のように表される。


$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
{}^{t} f
\mathrm{d} l$     (1.28)

この具体的な表現は、各要素タイプによってそれぞれ定義される。

もし、 関数 $ {}^{t} f$ が面積座標 $L0, L1, L2$ の多項式で表現されるならば、 その稜線上での境界積分は、 以下の面積座標公式によって求めることが出来る。

稜線 $Iedge = 0$の場合、 $L0 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L1$$L2$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L1)^p (L2)^q
\mathrm{d} l
=
l \frac{p! q!}{(p + q + 1)!}$     (1.29)

ここで、 $l$ は稜線の長さ、 $p, q$は0または正の整数である。

稜線 $Iedge = 1$の場合、 $L1 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L2$$L0$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L2)^p (L0)^q
\mathrm{d} l
=
l \frac{p! q!}{(p + q + 1)!}$     (1.30)

稜線 $Iedge = 2$の場合、 $L2 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L0$$L1$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L0)^p (L1)^q
\mathrm{d} l
=
l \frac{p! q!}{(p + q + 1)!}$     (1.31)

例えば、以下が成り立つ。


$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
L0
\mathrm{d} l$ $\textstyle =$ $\displaystyle 1/2 l$  
$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L0)^2
\mathrm{d} l$ $\textstyle =$ $\displaystyle 1/3 l
=
2/6 l$  
$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
L0 L1
\mathrm{d} l$ $\textstyle =$ $\displaystyle 1/6 l$  
$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L0)^3
\mathrm{d} l$ $\textstyle =$ $\displaystyle 1/4 l
=
3/12 l$  
$\displaystyle \int_{l^{(Iedge)}}
(L0)^2 L1
\mathrm{d} l$ $\textstyle =$ $\displaystyle 1/12 l$ (1.32)


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Hiroshi KAWAI 平成15年8月11日