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表面上の法線方向成分指定の積分

要素 $Ie$ 境界表面 $Iface$ において、 $ {}^{t} f$ を、 あるベクトル量の法線方向成分を表すスカラー関数であるとする。


$\displaystyle {}^{t} f = f ( \! ( L0, L1, L2, L3 ) \! )$     (1.77)

このベクトルの積分は、以下のように表される。


$\displaystyle \int_{S^{(Iface)}}
{}^{t} f \{ n \}
\mathrm{d} S$     (1.78)

この具体的な表現は、各要素タイプによってそれぞれ定義される。

もし、 関数 $ {}^{t} f$ が体積座標 $L0, L1, L2, L3$ の多項式で表現されるならば、 その表面上での境界積分は、 以下の体積座標公式によって求めることが出来る。

表面 $Iface = 0$の場合、 $L0 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L1$$L2$$L3$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{S^{(Iface)}}
(L1)^p (L2)^q (L3)^r \{ n \}
\mathrm{d} S
=
2 S \frac{p! q! r!}{(p + q + r + 2)!} \{ n \}$     (1.79)

ここで、 $S$ は表面の面積、 $p, q, r$は0または正の整数である。

表面 $Iface = 1$の場合、 $L1 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L2$$L3$$L0$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{S^{(Iface)}}
(L2)^p (L3)^q (L0)^r \{ n \}
\mathrm{d} S
=
2 S \frac{p! q! r!}{(p + q + r + 2)!} \{ n \}$     (1.80)

表面 $Iface = 2$の場合、 $L2 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L3$$L0$$L1$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{S^{(Iface)}}
(L3)^p (L0)^q (L1)^r \{ n \}
\mathrm{d} S
=
2 S \frac{p! q! r!}{(p + q + r + 2)!} \{ n \}$     (1.81)

表面 $Iface = 3$の場合、 $L3 = 0$ であるから、 関数 $ {}^{t} f$ は残りの $L0$$L1$$L2$ を用いて表現され、


$\displaystyle \int_{S^{(Iface)}}
(L0)^p (L1)^q (L2)^r \{ n \}
\mathrm{d} S
=
2 S \frac{p! q! r!}{(p + q + r + 2)!} \{ n \}$     (1.82)


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Hiroshi KAWAI 平成15年8月11日