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: 3次元ソリッド : 等方性材料 : 実装   目次

解説

等方性線形弾性体の場合には、 弾性定数テンソルおよび弾性コンプライアンステンソルを決定する ためには、2つの定数だけが必要になる。

弾性定数テンソルおよび弾性コンプライアンステンソルは、 Lameの定数 $\lambda$$\mu$ 、 または、 弾性定数 、 すなわち、 Young率 $E$ 、 せん断弾性係数 $G$ 、 体積弾性係数 $K$ 、 Poisson比 $\nu$ により表わすことができる。

弾性歪みエネルギー $U$ は、 偏差応力 $ {}^{t} [ \sigma^{\prime} ] $ と 平均応力 $ {}^{t} \sigma^m$ 、 偏差歪み $ {}^{t} [ {\epsilon^e}^{\prime} ] $ と 体積歪み $ {}^{t} {\epsilon^e}^V$ によって表すことができる。


$\displaystyle {}^{t} U$ $\textstyle =$ $\displaystyle {}^{t} U^S + {}^{t} U^V$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle 1/2 {}^{t} [ \sigma^{\prime} ]
: {}^{t} [ {\epsilon^e}^{\prime} ]
+ 1/2 {}^{t} \sigma^m {}^{t} {\epsilon^e}^V$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{ 1 + \nu }{ 2 E }
{}^{t} [ \sigma^{\prime} ] : {}^{t} [ \sigma^{\prime} ]
+ \frac{ 3 (1 - 2 \nu) }{ 2 E }
( {}^{t} \sigma^m ) ^ { 2 }$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{1}{ 4 G }
{}^{t} [ \sigma^{\prime} ] : {}^{t} [ \sigma^{\prime} ]
+ \frac{ 3 (1 - 2 \nu) }{ 4 G (1 + \nu) }
( {}^{t} \sigma^m ) ^ { 2 }$ (8.19)

ここで、 $ {}^{t} U^S$ はせん断歪みエネルギー shear strain energy 、 $ {}^{t} U^V$ は体積歪みエネルギーである。

偏差応力 $ {}^{t} [ \sigma^{\prime} ] $ (式 6.94 参照) は 弾性偏差歪み $ {}^{t} [ {\epsilon^e}^{\prime} ] $ (式 6.77 参照) に比例する。


$\displaystyle {}^{t} [ \sigma^{\prime} ]
=
2 G {}^{t} [ {\epsilon^e}^{\prime} ]$     (8.20)

また、 平均応力 $ {}^{t} \sigma^m = {}^{t} p$ (静水応力) (式 6.93 参照) は 弾性体積歪み $ {}^{t} {\epsilon^e}^V$ (式 6.76 参照) に比例する。


$\displaystyle {}^{t} \sigma^m = K {}^{t} {\epsilon^e}^V$     (8.21)



Hiroshi KAWAI 平成15年4月19日