微小変形線形弾性問題は、構造分野の幾何学線形、材料線形問題である。
構造分野の有限要素解析では、 対応する仮想仕事の原理式または変分原理式に、 各要素ごとに指定される未知数やその他の物理量の有限要素補間式を代入し、 離散化された未知数に対する連立一次方程式を作り、 未知数である一般化自由度についてこれを解く。
未知数としては、変位や歪み、応力が用いられる。 変位のみを未知数とする場合を変位法と呼び、 これは最もよく用いられる方法である。 歪みや応力は未知数の変位が求まったあとで、それを 用いて求めることができる。 一方、 変位以外に歪みや応力、またはその成分の一部を 未知数とする方法を混合法(またはハイブリッド法)と呼ぶ。
また、動解析では上記の未知数の時間微分、 すなわち速度や加速度などもまた未知数となる。 この場合、これらの未知数に対する二次の常微分方程式を、 今度は時間方向に離散化することにより、 各時間ステップごとに解いていくことができる。
以下では、 変位法を用いた アイソパラメトリック要素に基づく定式化について述べる。